「今がいちばん幸せ」と語る、57歳芸人の生き様【芸人「幸福」論】
一度は役者の道にもすすんだ。「冷蔵庫マン」の場合
■一度は役者の道を選んだ。
「俊太郎、好きなことをやれ」
父親の許しを得た飯塚は役者の夢に突き進む。東映演技研究所に入り、『特捜最前線』(テレビ朝日)などに出演。考えていたより早くテレビに出られた。テレビ東京の12時間超ワイドドラマ『海にかける虹〜山本五十六と日本海軍』(1983年)では山本五十六の長男役に抜擢された。
役者として、前途洋々かと思われたが…文学座(附属演劇研究所本科)にすすんだあと、挫折を経験。なんと一時期「寝たきり」も経験したという。
(中略)
寝たきり生活は数カ月続いた。飯塚はひとつの決断をする。もう親に心配をかけたくない。安心させたい。飯塚は退院後、地元の「NEC」に入社した。芝居の道をきっぱり辞めたのだ。
社会人として人生の再スタート。元来明るく、人気者の飯塚だ。会社にもすぐとけこみ彼女もできた。充実した楽しい日々が訪れた。「これでいい。良かった」。